ぬま大学第3期生×コーディネーターインタビュー

ぬま大卒業生×コーディネーターパネルトーク
ぬま大学第3期生に聞きました!「ぬま大学」について教えてください!第3弾。
皆さんによりぬま大学のことを知っていただく為、今回の卒業生インタビューはぬま大学修了生だけでなくそのぬま大生を担当したコーディネーターの方も交えてインタビューしてみました!

今回のゲストは、ぬま大学第3期修了生の髙橋裕子さんと担当コーディネーターの成宮崇史さんです。

ゲストプロフィール ※2018年4月現在

髙橋裕子さん(愛称:裕子先生)
気仙沼市(面瀬)出身。登米市に就職後、震災の1年前にUターンし、現在は市内の子ども園で働いている。
プライベートでは、大好きなバスケットボールを続けながら小学生を対象とした『ミニバス体験会』など、子どもから大人までバスケットボールを体験できる場づくりを行っている。
作成したマイプラン:「遊ぼう、ちびっこ!ちびバス広場!」

ぬま大第3期生 髙橋裕子
成宮崇史さん(愛称:なるさん)
東京都(目黒区)出身。認定NPO法人底上げの理事として高校生支援を中心に市内外で活動している。
成宮崇史

「そんなうまい話あるわけがない」と思っていました。
ーーぬま大学に参加したきっかけを教えていただけますか?
(裕子先生)小学生の子どもたちを対象に『ミニバス体験会』を開催していた時に、「‟気仙沼ミニバスケットボール少年団”という割とレベルの高い練習をする団体だけれど、そうするとバスケットボールの‟楽しさ”がなくなってしまって、なんか違うんじゃないのかな~」という違和感があったんです。また、「小学生よりももっと小さい子たちにもバスケットボールを楽しく体験させてあげれないかな。」という気持ちをもっていて。そんな時に中学校の元バスケ部の後輩がぬま大学をやっていて『すごい楽しいし、良いですよ!「やりたい」ってちょっと思ってるだけで大丈夫ですよ!みんな良い人達で、友達もできますよ。』と言われて、「そんなうまい話あるわけがない」と思っていました(笑)。最後は『タダで自分の話を話聞いてもらえるってすごいことですよー!』という一言に背中を押されて、去年この説明会に参加しました。
ーー説明会に参加して、実際に受講することを決めた理由は何ですか?
(裕子先生)その時はちょうど自分に自信を持てないでいて、ちょっと「頑張りたいな」と思っていた時期でした。「仕事ももう何年もやってきたしバスケットの方でも悩みがあったから、変わりたいな」という想いもあり、「バスケ以外の人とも繋がれたらいろんな視点で物事を見れるのかな」と思って入学しました。
ーーでは、ぬま大学で半年間考えたプランの概要と、どうしてそのプランにしたのか聞いてもいいですか?
(裕子先生)私が考えたプランは【遊ぼう、ちびっこ!ちびバス広場!】です。先ほど少しお話ししましたが小学生だと‟ミニバスケットボール(通称ミニバス)”って言うんですけど、もっと対象年齢を下げて、保育所のちびっこでもできるバスケットボールを考えました。具体的には気仙沼のイベント会場に私が小さいバスケットゴールを持っていって、そこでちびっこに遊ばせてあげる空間を作ろうというプランです。
きっかけは、気仙沼ミニバスケットボール少年団に初めて参加した子が『こんな厳しいのは無理だ』とか『バスケットボールを今までやったことがないから、その練習はできないから入りません』と言うんです。私は「単純に楽しんでほしい」という気持ちがありました。イベントに来たついでに『なにしてるんだろ~?』という感じで興味を持ち、気軽に遊んでもらえたらなと思っています。また、バスケットゴールを小さい子達でも簡単に入るような高さにしてあるので『できる』という自信をつけてあげたいなと思って始めました。
ずっとハッピーな気持ちでずっと実施してきました。
ーーぬま大学の期間中にプランを作って、実践もしていましたがやってみてどうでしたか?
(裕子先生)「最初はやらなくてもいいよ」って言われてたのに、突然『さあ、やってみよう』と言われて(笑)。そうやってポンと背中を押してもらって実行に移せたことは良かったのかなと思います。3ヶ月で7個のイベントに参加し、ちびバスを開催したんですけど「これ、いいな」「これは思ってたのと違うな」とか、反省点もいっぱい見えてきたので、「じゃあ、もっとこうしていきたい」と思うことができました。また、子供たちがすごい楽しんでくれる顔を見ると、私もすごく楽しくなっちゃって、「もっとやりたいな!」と思うことができ、ずっとハッピーな気持ちで実施してきました。
続いて、裕子先生の近くで半年間ずっと伴走してきたなるさんにもお話を伺いたいと思います。
僕は地下アイドルの時から最前列で見ている‟ファン”かな
ーーなるさんから見て裕子さんはどういう感じでしたか?
(なるさん)僕なりのコーディネーターは‟AKB”なんですよ。
ーー‟AKB”というのはどういうことですか?
(なるさん)裕子ちゃんがアイドルだとしたら、コーディネーターである僕は決して‟秋元康”ではないわけですよ。「これをこうしたほうがいい」とか「もっとこうした方が客は喜ぶよ」とかそういうことを言うつもりは全くなくて。どちらかというと僕は地下アイドルの時から最前列で見ている‟ファン”だと思っています。だから「裕子ちゃん自身の1番の応援者であり、1番いいねって思っている、身近な人」だと思っています。
ーーぬま大学の半年間における時間の使い方や、面談の時の会話はどんな感じだったんですか?
(なるさん)基本的には、半年間の間に月に1回か、1ヵ月半に1回くらいに開催される講義がある中で、僕の場合はその合間合間に1回2人で会って話をしていました。あとは、裕子ちゃんから『もうちょっと話を聞いてほしいんです』とか『いまモヤモヤしています』とか連絡がきた時に「じゃあちょっと会って話しましょう」みたいな感じで会って話をすることが多かったですね。2人で会っている時、世間話するくらいの信頼関係は大切だと思っていて「この人はちょっとやそっとじゃ、私のことを否定しないんだな」とか、「思っていること、迷っていること、全部さらけだしても良いんだな」みたいな関係を、僕は作れたらいいなと思っています。
自分が納得できるところに導いてくれる素敵な人です。
ーー一方で、裕子先生にとってコーディネーターのなるさんはどんな印象・存在でしたか?
(裕子先生)心の支えでもあり、本当に応援してくれるので例えて言うとボーリングでガーターにならないように両脇からでてくるやつです(笑)。講義が終わると「こんなこと言われたんですけどなるさんどうしましょう」って私から連絡をして『大丈夫?じゃあ、とりあえず会いましょう』ってなるんです。そして、ちゃんと私の考えに戻してくれるんですよ。『やりなさい』は1回も言われたことはなくて。『裕子ちゃんはそれでいいの?』って考え直させてくれる、自分が納得できるところに導いてくれる素敵な人です。
『他のスポーツでもやったらすごい面白そうですよね』
ーーぬま大学を修了して半年経ちましたが、今後やっていきたいことはありますか?
(裕子先生)2つあります。1つは、今度挑戦するんですけど、他のぬま大生とコラボできるとか可能性はすごくいっぱいあると思うので、どんどんやっていきたいなと思っています。もう1つは、夢のまた夢みたいな話なんですけど、「子どもたちに楽しく運動してほしい」という思いがすごくあります。私ができるのはバスケットボールですが、それ以外のスポーツでも広がってほしいと思っています。聴講者の方からぬま大学の発表の時に『他のスポーツでもやったらすごい面白そうですよね』というコメントをいただいて。このプランは‟ちびバス”がもっと広がっていって『他のスポーツでもやってみようかな』という感じになり、気仙沼でスポーツが体験できるイベントができるくらいになったらいいなって思います。いろんなスポーツやってみないと、自分にはどれがいいかとか分からないし、‟まずはやってみる”っていうイベントができたら素敵だなと夢見ています。
これほど素晴らしく感動できることはないなって思っています。
ーーぬま大学のコーディネーターのやりがいを伺ってもいいですか?
(なるさん)人の変化とか成長を目の当たりにできる、これほど素晴らしく感動できることはないなと思っています。かつ、最前列で見れるっていうのが、やっぱりコーディネーターの1番の醍醐味だと僕は思っています。また、ぬま大学がすごくいいなと思ったのは受講生と、自分が感じているモヤモヤとか課題とか一緒に共有する時間が多くて。人の芯というか軸の部分で他の人と繋がれたり、共感を得られる機会は、おそらく普段の友達関係とかを話してる関係の中ではあまり無いと思うんです。そうやって、いろんな人と深い部分で共感しあえる関係性が作れるのがぬま大学の醍醐味かなと思っています。
ーーお2人のおかげでぬま大生とコーディネーターの関係性をより一層知ることができました。自分の想いを実現させるということは、改めて凄いな、素敵だなと感じました。ありがとうございました!