気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード スタートアップ合宿

気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード スタートアップ合宿

平成29年10月7日(土)、10月8日(日)、10月9日(月)の3日間、「気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード」のスタートアップ合宿を実施しました。「気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード」とは、気仙沼市内の高校生が気仙沼で「やってみたい!」を自分なりの「マイプロジェクト」として考え、実践する4ヵ月間のプログラムです。スタートアップ合宿となる今回は、自分と地域を知り、マイプロジェクトを考えることをねらいに、大島で実施しました。自然や地域の人の近さに最大限触れられる、最高のフィールドです。濃い時間となったスタートアップ合宿の様子をご紹介いたします。

スタートアップ合宿でやったこと

テーマ「自分と地域を知り、自分なりのマイプロジェクトをつくろう!」
*10月7日(土)
10:00 開会挨拶、3日間の内容・マイプロジェクトについて説明
10:15 アイスブレイク
10:40 チェックイン
10:50 休憩
11:00 人生グラフ
12:40 昼休憩
13:30 ジャーナルに記入
13:40 まち歩き
18:00 他地域の面白い取り組みについて講話
19:00 終了

*10月8日(日)
7:30 朝活エクササイズ
9:00 開会・チェックイン
9:30 気仙沼市の現状について講話
10:10 グループワーク1
11:05 全体共有
11:15 休憩
11:30 地元でマイプロジェクトを実践しているゲストからの講話1
12:15 昼休憩
14:30 グループワーク2
16:20 地元でマイプロジェクトを実践しているゲストからの講話2
17:30 夕食
19:30 グループワーク3
21:00 終了

*10月9日(月・祝)
10:30 スタートアップ合宿発表会開会
10:40 マイプロジェクトの発表、ゲストコメンテーターによる個別総評
11:50 ゲストコメンテーターによる全体総評
11:55 閉会挨拶 
12:00 発表会終了・高校生と参加者の交流会
12:10 チェックアウト
12:30 昼食
13:30 終了

1日目 アイスブレイク、チェックイン

気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード スタートアップ合宿

緊張した面もちの高校生たち。まずは場を緩ませる、アイスブレイクを行いました。行ったのは、ぬま大学でおなじみの【となりのとなりの自己紹介】。記憶できず、頭を抱えるスタッフが数名。会場が温かい空気に包まれました。アイスブレイクが終わったら、「今感じている気持ち」を発表する、チェックインを行いました。

1日目 人生グラフ

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いよいよ、本格的にマイプロジェクト作成に向けたワークに突入。まずは、自分の人生を振り返る時間です。縦軸に「気持ちの波」、横軸に「時間軸」をとり、自分の人生をグラフで示す「人生グラフ」を書きました。なお、合宿中のワークで作成したものは、全て壁に張り出します。

1日目 ジャーナルに記録

お昼ご飯をたべたあとは、高校生に渡したノート、通称「ジャーナル」に、思っていることを自由に書いてもらう時間を取りました。講話のメモや、ワークの途中で思ったこと、今自分が感じていることなどを自由に記録し、この合宿以降もずっと使い続けてもらいたい、そんなノートです。

1日目 まち歩き

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午後は2チームに分かれて大島の地域を歩く「まち歩き」を行いました。案内人としてお話をしてくださったのは以下の4名の方々です。

<Aチーム>
・小山由紀子氏(ゆず農家)
・小野寺栄喜氏(椿油産業従事者) ※当日はあいにくご欠席。
<Bチーム>
・村上盛文氏(旅館 椿荘花月)
・村上晏孝氏(長崎地区元自治会長)

この日、あいにく外は雨模様…。Aチームは主に屋内でお話を伺いました。写真はAチームの様子です。家についた直後、こたつの準備を案内人の由紀子さんと一緒に行いました。Bチームは雨の具合も見ながら、外を歩きました。2時間程度まち歩きをしたあとは、グループで学びを共有し、模造紙に自由にまとめました。

1日目 他地域の面白い取り組みについて講話

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1日目を締めくくるプログラムとして、石巻の一般社団法人イトナブ代表理事 古山隆幸さんより、石巻で行っている取り組みや想いなどをお話いただきました。まずは小さくチャレンジしてみること、小さなチャレンジの練習を重ねれば、大きなチャレンジをするときに踏み出すことができることなど、高校生の挑戦を後押しするお話をしていただきました。

これで1日目は終わりです。

2日目 朝活エクササイズ

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2日目は早朝からエクササイズ!講師として、気仙沼市内でインストラクターをしていらっしゃる鈴木あい子さんにお越しいただきました。みんなでストレッチをするも、身体の固さからか、あちらこちらから悲鳴が。すがすがしい朝を迎えたところで、朝食を食べ、2日目のワークに入ります。

2日目 講話1 気仙沼市の現状について講話

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気仙沼市役所危機管理課消防団係の神谷淳さんより、気仙沼市の現状についてお話をしていただきました。「人口減少」という言葉はよく耳にしますが、一体人口が減ることで、地域に何が起こるのか。具体例も交えながら、身近なところから起きる変化について知ることができました。地区ごとの人口減少について地図に示したデータでは、皆自分の住んでいる地区の人口動態に驚きを隠せない様子でした。

2日目 グループワーク1

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2日目のワークからは、いよいよマイプロジェクトの作成に取り掛かります。午前中のワークでは、今どんなことを考えているのか、何がやりたいのかを話す時間をとりました。良い天気だったので外でワークをしたり、中には海まで行っちゃう班も!ワークの後は、グループで話しあったことを全体で共有しました。

2日目 講話2 地元でマイプロジェクトを実践しているゲストからの講話

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一般社団法人i.clubの神田大樹さんより、自身のマイプロジェクトについてお話いただきました。神田さんは大島への移住者。教育系の活動に携わる一方で、プライベートで「カレー」に関する活動もしていいます。各種イベントで手作りカレーを提供したり、カレーについて学ぶイベントを開いたりしている神田さん。それらの活動は、すべて「カレーが好きで、カレーを極めたい」という想いから始まり、広がったそうです。

2日目 お昼ごはん

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カレーの話を聞いてお腹もすいたところで、お昼はみんなで亀山の頂上へ!椿荘の村上さんから、亀山や大島での観光の取り組みに関するお話をお聞きしました。自然の中で、大人も高校生も一緒にご飯を食べ、話し合う。大人と高校生の距離感が縮まってきました。

2日目 グループワーク2

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午後のワークでは、高校生それぞれの状況に合わせながら、具体的なプロジェクトを描く作業を行いました。描いたものは模造紙にまとめ、他のグループに発表し、意見をもらいました。次のワークでは、いよいよ発表に向けたまとめに入ります。

2日目 講話3 地元でマイプロジェクトを実践しているゲストからの講話

気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード スタートアップ合宿

最後のワークに入る前に、2名の地元でマイプロジェクトを実践している方からお話を伺いました。ゲストはNPO法人浜わらすの笠原寛子さんと、ぬま大学第2期生の菊地隆太郎さんです。笠原寛子さんは、NPO法人浜わらすという団体で本吉地区の子どもたちを対象に、海や自然を体験させ、自然の中で学んでもらえるようなプログラムを実施しています。寛子さんは本吉のご出身。お話の中では、活動や地域に対する想いを、熱く語っていただきました。菊池隆太郎さんは、ぬま大学の第2期生。八瀬地域の出身で、「8のつく日は八瀬の日」という、地域の若者が集う企画を毎月8のうく日に開きながら、子ども向けのイベントに時折携わっています。自身がやってきたことを紹介しながら、「色んな人とコラボすること」の楽しさや重要性をお話してくださいました。

2日目 グループワーク3

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グループワーク3では、「5W1h」を意識しながら、マイプロジェクトを固めます。まとまってきたら大人に話し、助言を貰ったらまたプロジェクトを練り直す。そのプロセスを繰り返す中で、高校生、大人両者とも、顔つきが真剣そのものになっていました。いよいよ3日目は発表会です。

3日目 マイプロジェクトの発表

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3日目は気仙沼市内の海の市2階にある□shipにて、合宿で考えたマイプロジェクトの発表会を行いました。発表会では、以下のゲストの方々より高校生の発表に対して総評コメントをいただきました。

・宮城県気仙沼教育事務所 小松祐治氏
・気仙沼高等学校教頭 小田島修氏
・NPO法人ピースジャム理事長 佐藤賢氏
・Pensea 鈴木歩氏

うまく話せるか緊張しながらも、一生懸命想いを発表した高校生たち。来場いただいた方からも、感嘆の声が聞かれました。

3日目 チェックアウト

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3日間を終え、今どういう想いでいるのかを共有するチェックアウトを行い、合宿を締めくくります。ほっとした顔をした高校生たち。しかしながら、この合宿はスタートだということを自覚し、実践に向けて取り組んでいく意気込みを語ってくれました。これからマイプロジェクトの実行に向けて動いていく姿に期待です!

参加者のこえ
  • 温かい方ばかりで、本当に充実感のある合宿でした。最初は何をやるか本当に決まっていなかったけど、意外なところに種がおちていることを実感しました。枯らせずに、たくさん咲かせられるように進めていきたいです。これからもサポートよろしくお願いします!3日間ありがとうございました!!!(高校生)
  • まだまだこれから、ずっとつづくものなのに、少しホッとしているところがあって、少し忘れちゃうのが怖かったりしてます。忘れないためには、今の自分の気持ちに「〇〇だからこう思うんだ」と納得して、いつでも頭で思い出せるようにしておきたいなと思います。(高校生)

気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード スタートアップ合宿

「10年後にはここで話した内容は忘れてしまうかもしれないけど、過ごした時間は忘れない。」運営スタッフの1人が言っていた言葉ですが、この言葉の通り、高校生にとってこの合宿で過ごした時間が気仙沼でのかけがえのない思い出になってくれたら良いなと思います。

次回は「気仙沼の高校生マイプロジェクトアワード 中間報告会」です。どうぞ、ご期待ください。