ぬま塾 vol.13
こんにちは、地域支援員の矢野です。
平成28年6月14日(火)に、平成28年度最初となる、第13回ぬま塾が開催されました。
多くの気仙沼市民が愛読している、地元紙があります。
気仙沼市、南三陸町を中心に、地域に密着したニュースを届け続けている新聞社。今年で70周年を迎えます。
第13回のゲストは、株式会社三陸新報社 専務取締役 渡邉 眞紀さんです。
今回は、19名の市内外の方に参加していただきました。
先輩の講話、トークセッション
講話での、若者へのメッセージやポイントをいくつかご紹介します。詳しい講話内容は、講話アーカイブをご覧くださいね。
- 創業者である父は「心豊かに、生活豊かに、周囲豊かに」を心掛けて歩んできた。社是でもある「地域と共に」は、「困難な時代に、正確な情報と偏らない評論によって郷土復興への道しるべを示そう」という父の想いが込められている。
- 父が亡くなり、姉妹で会社を引き継いだ当時は、巷で「会社を潰すのでは」と噂されていたようだ。しかし、「噂話は何の得にもならないから惑わず、何があっても誠心誠意努力をすれば、最後には多くの人がわかってくれる。」と父から教えられていた。
- 友人、知人、家族の輪を大切にして日々を過ごしてほしい。長い夫婦生活で悩むことがあるときは、出会った時のことを忘れず、ぜひ夫婦の時間を大切にしてほしい。両親の仲が良いことは、家族にも良い影響を与える。
- 経験してきて、将来役に立たないことが無い。できるのであれば、たくさん経験してほしい。気仙沼で培ったものも、別のところへ行っても絶対に役に立つ。いっぱい吸収して、いっぱい覚えていってほしい。
- 震災当時は、「新聞が届いていない」という大量の苦情の電話が止まなかった。電気が無くてTVが見られない、どこにも出られない人には情報が無い。避難所だけではなく、大きく被災しなかった地区で、電気が通らなかったところ、孤立して遮断されていたところが、本当に情報が必要だったことに気づかされた。
グループトーク、質疑応答
講話終了後、3人1組となってお互いの感想をシェアしました。まず自己紹介をしてお互いのことを知った後は、講話を聞いて感じたことを共有します。
グループトークの後は、ゲストへ質疑応答の時間です。
《参加者からの質問》
震災直後、私が最初に見た「がんばろう」という文字は、避難所に貼られていた三陸新報さんの新聞でした。三陸新報さんも大変だったあの時期に、「がんばろう」という言葉を、どういう想いで書かれたのでしょうか?
《ゲストの回答》
自分たち含め、みんなで「がんばろう」という想いから自然に出てきたものです。自分たちに返る「がんばろう」でしたね。
参加者のこえ
参加者が、講話の中で「印象に残ったこと」と「学んだこと」をご紹介します。
《印象に残ったこと》
- 自分の家や周囲の人を大切にされていること
- 「経験していて将来に役に立たないことは無い」という言葉
《学んだこと》
- 自分の周りの人と家族をもっと大切にしようと思いました(女性/市外出身/21歳)
- 色んな事を前向きに挑戦していこうと思いました(男性/気仙沼出身/26歳)
- 目の前のことを、丁寧にひとつひとつきちんとこなすこと。物事を明日にのばさない。そして、工夫しない人にならない。(女性/市外出身/21歳)
「うちの父はいい男でした。」
誰よりもお父様を尊敬されている眞紀氏。そのお父様の想いを引き継いで、社員のみなさんを家族のように大切にし、姉妹で会社を支えていらっしゃる姿に感銘をうけました。