ぬま塾 vol.14

ぬま塾 vol.14

こんにちはー!地域支援員、小町です。
平成28年6月14日(火)に開催した、「第14回ぬま塾」の様子をお伝えします!

「PEACE JAM」と書かれた、かわいい瓶のジャムを見たことがある人もいらっしゃるでしょう。果物だけでなく、野菜も使ったオーガニックなジャムです。
今回はそのPEACE JAMを製造しているNPO法人ピースジャムの代表理事、佐藤賢さんをゲスト講師としてお呼びしました。
ピースジャムはただのジャム工房ではありません。そこには賢さんの「母親のライフスタイル」に対する深く、強い想いが込められています。
今回は佐藤賢さんの歩んでこられた人生談から、ピースジャムに込められた想いまで、あますことなくお話し頂きました!

ぬま塾 vol.14

今回の参加者は20名。そのうち30代の方が10名いらっしゃいました。賢さんも30代ということもあり、同年代で頑張っている方のお話を聞きたいという方が集まった回となりました。

講話

ぬま塾 vol.14

今回の講話テーマは、「リーダーの想いに迫る ~常に笑顔を絶やさぬ理由~」。賢さんがいつも笑顔でいる理由の裏には、20代半ばまでかかっていた“臆病”という病気、弟さんの死をきっかけに人生を見つめなおすことになった転換期、そして自身の弱さを認めて受け入れ、一歩一歩着実に歩いてきた人生がありました。

ここでは講話のポイントだけご紹介します。詳しい講話内容は、講話アーカイブをご覧ください。

  • 自分ができないことをまわりのせいにし、コンプレックスと向き合おうとはしなかった。しかし、24歳の時に弟が亡くなり、初めて生きる意味を考えるようになった。夢の話ばかりをしていた弟に比べ、自分はできない、やらないことをまわりのせいにしている。これは、臆病という病気だ、と気づいた。
  • 自分にも夢を描く力が必要だと感じ、自作の曲をどんどん事務所に送るようになった。多くの事務所から断られ続けたが、「もっと良いものを作ろう」と思えるようになった。そして、とある事務所からメジャーデビューの誘いを受けた。小さな一歩であるが、自分で成し遂げた一歩だった。
  • 母親が倒れ、音楽の道を断念。戻ってきた気仙沼には、市外に出て改めて感じる魅力がたくさんあった。音楽の道はお預けになったが、気仙沼にはそれ以上にすごいものがたくさんある、ここで何かをしようと考え、ブルースバー「RUDE JAM」を始める。
  • RUDE JAMを通して、「職」や「過ごし方」よりも「自分が何をしたいか」「自分はどう生きていくか」という「生き方」から人生を考えていくことの大切さを知った。
  • 震災によりRUDE JAMを失う。震災当時は7か月になる子どもを育てていた。ミルクを探しに薬局へ行ったところ、自分と同じ状況の母親たちがたくさんいた。「赤ちゃんのおなかをすかせちゃだめだ」という思いから、ミルクを探しに各地へ車を走らせた。それが現在のPEACE JAMの活動の原点。
  • 避難所や家庭を回り物資を配りながら、母親たちの悩みを聞いて歩いた。すると、母親から様々な課題が挙げられた。母親が育児をしながら働ける場を作ろうと思い、ジャム作りをスタート。現在では工房を建て、ジャム作りに加えてベビーモスリンを製作している。工房では子どもたちが遊び、その様子が見える場所でお母さんたちが仕事をしている。働くお母さんのライフスタイルに合わせた働き方が出来る職場になっている。
  • 育てやすい環境があるから産みやすくなっている、そして、産みやすい環境があるから母親たちが生きやすい環境がある、ということをPEACE JAMのお母さんたちから学んだ。今後はこのPEACE JAMのモデルを地域内外に拡大し、子育て期を楽しむことができる企業が増えてほしい。
グループトーク、質疑応答

ぬま塾 vol.14

講話終了後、3~4人1組でお互いの感想をシェアしました。世代によって感じることが違い、学びになったという意見もありました!

グループトークの後は、ゲストへ質疑応答の時間です。今回はひとつだけ、ご紹介します。
《参加者からの質問》
自分が嫌いな部分が多くて、悩んでいることがある。どうあるべきかを言葉にすることがなかなか出来ないので、アドバイスやここに気をつけていたという様な部分があれば教えてほしい。
《ゲストの回答》
人は嫌な部分を見ないようにしてしまうけれども、その嫌な部分を受け入れて、自分のチャームポイントだと思ってかわいがってあげる。「あの人がこうなればいいのに」という感情も、その気持ちの底はその人の笑顔につながっているはず。自分のダメなところ1個に対し、良いところを20個あげて受け入れてあげる。

参加者のこえ

参加者が、講義の中で「印象に残ったことば」と「学んだこと」をご紹介します。
《印象に残ったことば》

  • 臆病という病気。
  • 「どう過ごすか」ではなく、「どう生きるか」。
  • 人の違いを数えず、同じところを見つける。
  • 育てやすく、産みやすく、生きやすい地域づくり。

《学んだこと》

  • 内面について考えることで外向きの行動も変わってくることは本当に参考になった。

自分の弱さを受け入れ、変わること。なかなか難しいことですよね。
けれど、それを実践した賢さんの言葉だからこそ、「自分を変えたい」と思っている人には強く心に響いたのではないでしょうか。
次回のぬま塾もどうぞご期待ください!